わたしという存在は、個人という枠にとどまらず、
自己を取り巻く風土(環境)との関わりのなかで成り立っています。
その風土で採れたものを食べて生き、子孫を残し、
その過程で様々なライフスタイル、文化が積み重ねられてきました。
食べて生きて旅をして……それはまさにフードジャーニー。
この世界には、その国や地域ごとのフードジャーニーが存在しますが、
この本では生命の誕生、ヒトの進化、出アフリカと
徐々にピントを絞りながら、日本列島のフードジャーニーにフォーカスしていきます。
その先にあるのが、私たち一人一人のフードジャーニー。
それは自己の周囲の環境のみならず、
身体のなかで起こっている食べて生きるプロセスもジャーニーの一部。
目の前の時間軸と空間軸を軽やかに超え、
こうした世界のすべてを感じるべく、一緒に旅に出てみませんか?
三浦半島・葉山で生まれたハンカチーフ・ブックスが、
ミクロとマクロ、過去と未来をつなぎ、新しい世界を映し出す……
これまでにないスタイルの「物語」をお届けします。
まずは手にとって、ご一読ください。そして、縁ある場所でお会いしましょう!
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この本を書くにあたって、様々な分野の研究者・専門家を取材し、お話を伺ってきました。その一部を抜粋し、ご紹介します。
「ヒトは“唯一毒を扱う生き物”だと思いますね。」(幕内秀夫・管理栄養士)
「人が生きていくには、真・善・美の探究が必要になります」(光岡知足・生物学者)
「我々の社会が生命だということです」(栗本慎一郎・経済人類学者)
「具体的なことから“どう生きたらいいんだろう?”を考えるんです」(中村桂子・生命誌研究者)
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「フードジャーニー」を読み終えました。
「長い生命の旅」……長沼さんの文章と共に時空を超えた旅をし、「今ここ」(=僕が暮らす日本の里山)へ還ってきた感じです。
この本は「分断」から「統合」へ移行していく時代において、境界線を飛び越える「知の翼」のようです。 食べて生きて、旅をして、「縄文」・「コメ」・「発酵」を通して、僕らの「魂」をつくってきたプロセスは、僕の「ソウルジャーニー」と重なります。
行き当たりばったりの人生で、アメリカ・アジア・ヨーロッパ・日本を流れるままに旅して来た僕が、房総半島の里山で米・味噌・醤油・酒を多くの人たちと共につくっている人生の不思議を説明してくれているようでした。
今後は一緒に、天水棚田でのお米づくりを楽しみましょう。
林良樹(農家・アーティスト・NPO法人うず理事長)
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私たちはいつのまにか多くの「思い込み」を抱えながら日々を生きている。
その「思い込み」に至る魔法の因果に気づかぬまま、新しい魔法に晒されては互いに世界を狭く縛りあってることに無自覚であることが多い。
長沼さんの『フードジャーニー』は私たちに古来からかけられていた魔法を「歴史的」にも「科学的」にも明晰な文体で細胞レベルから解くことのできる画期的な一冊となっている。
新しい時代を迎える今こそ、本書を通して自分へと繋がる生命としての旅を追体験する事で、幾重にも折り重なった「思い込み」を解き、心身の伸びやかな拡がりを獲得する事で私たち日本人が忘れてかけていた「記憶」と「希望」を再発見することができるのではないでしょうか。
井島健至(カメラマン)
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『フードジャーニー』では様々な切り口から、身体や生命の本質、長い歴史の中で脈々と息づくストーリーなどに触れていきます。
その中で、生命はそれを養う力や心地よさを常に求め続けていることが明らかにされます。それは個やアタマの力では決して抗えないものであるように感じます。
私自身、数年前から自給分の米や大豆づくりを始め、最近では味噌、醤油、納豆などの発酵食にも挑戦しています。
『フードジャーニー』の視点からすると、最近の私自身に起きていることは、ひょっとしたら身体や生命のはたらき、そこからの引きなのかもしれません。
これからも農や食に関わり続けると思いますが、私自身は身体や生命のはたらきを自覚しながら、健やかに機嫌よく居ることを大事にしていきたいと思っています。
長沼さんの静かなまなざしが感じられる『フードジャーニー』。身体や生命のはたらきが目覚めるきっかけになるかもしれません。
大谷健(百姓“見習い”)
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現在の私たちの世の中でどのようにして健康を維持するかを考えた場合、日本あるいは世界に住む方の健康維持の情報を入手してそれを活用しようとするのが、私を含め多くの方がとる手法ではないでしょうか。
いわゆる学術論文や学会活動もその手法で成立しているといって良いでしょう。これを別の言葉で言い現わせば、「横に広がるネットワーク」と言えるかもしれません。このネットワークの特徴は、双方向性で成長したり変化したりすることにあります。
しかし、Food Journeyでは、歴史的な観点(縦方向のネットワーク)からもヒトと自然の成り立ちについて考察しています。この縦方向のネットワークは、双方向性ではなく、文献的考察と想像を駆使して作られる「創造」の産物です。従ってこの書物は長沼敬憲氏の夢の旅行と呼べる書物で、批判的な目を持たず著者の旅を楽しむことが大切です。
私も長沼氏の夢の旅行にご一緒させていただいた読者として、「楽しい旅だ」という感想を皆さんにお伝えしたいと思います。
佐古田三郎(医師)
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